「デザインと性能の両立への挑戦」

IE LABでは、デザインと性能を両立したモデルハウスが完成いたしました。HEAT20G2グレードをクリアした住宅性能は暮らしの固定概念を変えていきます。性能を担保することで設計の幅が広がっていきます。廊下や間仕切りの少ない開放性を確保することで、よりアクティブで楽しい暮らしが実現します。リビング階段や吹き抜け、そして吹き抜け空間の先の2階のスペースもリビングのように感じる間取りとなっています。建築面積は小さくても、ダイナミックに生活ができるように性能を引き上げています。どんなに開放性があっても「夏暑くて、冬寒い」では楽しくないと思うからです。

「土地を読み込む」

今回の計画地は、開発道路が引き込まれた造成地。表通りに一番近い立地などで公共に近く、人通りも多い区画となっています。明るい室内空間を実現しようと思うと、南側に大きな窓を配置する設計になると一般的には思います。しかしながら、道路に対して大きく開くとプライバシーも阻害される敷地条件にもなっています。開放性とプライバシーの両立をさせていくことが今回のプロジェクトのポイントとなっています。

「ソトとウチの吹き抜け」

東側には中庭空間を配置。中庭空間は、外部の道路の人通りとの緩衝材となる空間となりました。中庭を配置することで、カーテンのいらない開放的な空間を確保することができます。中庭に面した壁には、窓を多く配置し日中の明るさを確保してくれます。また、中庭に面した内部空間を吹き抜けとし、2階の窓からも明るさを取り込む「光井戸」としています。また、中庭の内側の外壁は朝と夕方の太陽の光を反射光として取り入れてくれる機能もあります。プライバシーを確保しながら、採光と開放性を両立する設計となりました。

「性能を活かした内部の開放性」

住宅性能を高くするということは、設計の自由度を向上させることにつながります。吹き抜けや階段リビングなどは性能を活かした代表的な設計手法と言えます。上下につながる吹き抜け空間は、延べ床面積には表れない開放感をつくりだしてくれます。人が広く感じるポイントは、室内空間の対角線の長さです。対角線が長ければ長いほど、人は空間が広いと感じるのです。吹き抜けや間仕切りの少ない設計をするためにも、高い住宅性能を確保する必要性があるのです。逆に、低い住宅性能のまま吹き抜けやリビング階段を採用すると室内の温熱環境を悪くする原因となり住みづらい住まいとなります。住宅性能から考える設計デザインが、豊かな暮らしにつながります。

「延床面積では測れない広さ感」

住宅設計においてLDKを広くすることは家族の暮らしにとって大切なことだと思っています。住宅の中で家族がいる時間が長い場所がLDKだと思います。家族が集まっている時間を大切にしたいからこそ、お互い気持ちの良い距離感で暮らすことが大切です。家族の距離感は、ライフステージによって変化します。子供が小さい時は親子の距離感は近いですが、成長と共に距離感は開いてきます。適度な距離感を保ち、同じ空間に家族みんながいられる環境をIE LABは提供したいと考えています。

「キッチンもインテリアを構成する大切な要素」

IE LABでは、デザイン性の良いキッチンを標準として採用しています。デザインは極めてシンプルな「グラフテクト」は、流行りとらわれないデザインとなっています。メーカであるキッチンハウスは、インテリア家具としてキッチンを選定してほしいとの思いが込められています。ダイニングリビングと一体化したキッチンを設計することの多い現代の間取りでは、キッチンがインテリアデザインを構成する大きな要素だと考えています。家族がずっと使い続ける設備だからこそ、お気に入りが続くデザイン性が必要なのです。

「楽しいがずっと続くデザイン」

デザインと性能が両立していないと楽しい住まいにはなりません。楽しくないと、ずっとお気に入りの家にはならないと考えています。その街に合ったライフスタイルで、街並みの景観に溶け込むデザインが必要です。流行りに乗ったデザインしすぎた住宅設計は、時に飽きが来るものです。IE LABの住宅デザインの考え方は、住宅のベースデザインはシンプルに。シンプルなデザインの中に、好みの植栽や家具、照明デザインを組み合わせていくと良いと思っています。暮らしの中に加わる家具や観葉植物などトータルデザインをイメージしながら家づくりを楽しんでいただけたら幸いです。